心にのこる旅「東海汽船」

島人Focus 高田製油所&nbap高田義土さん

『伊豆大島が育んできた大切な地域資源を伝えていきたい』

伊豆大島に暮らす人にお会いし、お話をお伺いする企画、その名も「島人Focus」。
今回は伊豆大島を代表する特産品である椿油を製造する高田製油所四代目の高田義土(たかだよしと)さんにお話を伺いました。

-無駄のないシンプルな動きの積み重ねが良質な椿オイルを生む

工場を訪ねると、椿の実を砕く粉砕機の音とともに、せいろから漂う椿の実の香ばしい香りが迎えてくれました。やがて、ゆっくりと静かに、そして力強く、確実に油を搾り出す圧搾機の動きと、一連の作業を止むこと無く進めている高田さんの動きに目を奪われました。毎日の経験によって培われてきた無駄のない整然とした動き。人と道具の無駄のないシンプルな動きは見ていて美しい。そんな美しい動作が積み重なって黄金色に輝く美しい椿油は生まれています。

-椿油の製造に携わるようになったきっかけを教えてください

とにかく親の世話になるのがいやで、早く独立したかったんです。

高校卒業後すぐに大島を離れ東京で働き始めましたが、就職先での仕事は人との接点がほとんどなく、ただ黙々と作業を進めるだけの日々でした。

ある日、そんな仕事が突然嫌になり辞めてしまい、その後もしばらく東京で過ごしましたが、はっきりとした目的もなかった為、とりあえず大島に戻ることに。

戻ってからは、ときどき実家の製油所の手伝いをするようになりました。手伝いをしていると工場を訪れるお客さんや電話等で注文をしてくるお客さんからウチの椿油を絶賛する声を頻繁に耳にするようになったんです。

『え!、うちの商品ってそんなに良いの!?』

『これって凄いことなのでは!?』

『なにより商品がお客さんとのコミュニケーションにつながっているのが素晴らしい!』

次第に椿油への興味がわいてきました。

-生まれたときから当たり前のようにあった椿油の価値を再認識したんですね

高田製油所は1929年の創業以来、伊豆大島産やぶ椿を100%使用し、約100年もの間稼動しているという圧搾機を使って純度100%の天然椿オイルを抽出しています。

大島を離れ、社会人となり、あらためて島に戻りその商品の歴史と深い魅力に気づきました。

そんなことが積み重なった結果、自然の流れで、あぶら屋四代目として歩む決意をしました。

-椿油の元となる実はどのように集めるのですか?

島の人は秋になるとさまざまな場所で椿の実を拾う習慣があります。高田製油所にも馴染みのお客さんを中心に、拾い集められた椿の実が持ち込まれてきます。

-製造工程を教えてもらえますか?

持ち込まれた実は選別して、乾燥させます。その後、さらに良質な実を選び抜き、細かく粉砕する行程へと移ります。粉砕された実は5分程度蒸した後に(蒸すのは水分が増し液体化しやすくなるため)圧搾機へ。

やがて、ゆっくりと黄金色の椿油がにじみ出てきます。
ウチがこだわるのは“玉じめ”。つまり甘皮も含め殻ごと搾ること。それと”自然な色の黄金色”をだすこと。この美しい黄金色を見ると、いい油が搾れたと実感します。

-今後の展望、夢などを教えてください

椿の実は毎年の収穫量が安定しないため、需要と供給のバランスが難しいんです。
実の仕入れが安定しないのは辛いところですが、創業から80年、変わらない搾り方でやってきていることが誇りです。

日々のモットーは「淡々とこなす」こと。
同じ品質を保ち、美しい黄金色を出すために必要なことだと思っています。

高田義土さんの大島オススメ情報

オススメの場所は、泉浜。若い頃よくサーフィンをした思い出の場所。ここは小さな湾でありながらいい波があって、サーフィンしながら富士山と夕日がいっぺんに見れるのはここだけかなと思う。ある意味貴重な場所。子供が大きくなったら、また一緒にサーフィンやりたいと思う。

  • 高田義土
  • 有限会社高田製油所四代目
  • 〒100-0101 東京都大島町元町1-21-1
  • TEL&FAX:04992-2-1125
  • WEBサイト:http://www.tsubaki-abura.com/